【レポート】MFG312 | Managing value-chain product carbon emissions data with generative AIに参加しました #AWSreInvent  #MFG312

【レポート】MFG312 | Managing value-chain product carbon emissions data with generative AIに参加しました #AWSreInvent #MFG312

はじめに

こんにちは、おおはしりきたけです。2年ぶり2回目のre:Invent 2024に参加しております。
参加した、セッションの概要は以下となります。

セッション概要

Manufacturers face increasing demand from customers and public authorities to accurately model, calculate, and report on their product-based carbon emissions. A credible assessment requires internal data management capabilities and the efficient exchange of high-trust information with suppliers. For larger manufacturers this may involve scaling to thousands of suppliers and/or products. Learn how connectivity, trust, and information exchange come together in the value chain, and about the mechanisms behind the modeling and calculation of product-based carbon emissions — and how it all can be accelerated using generative AI services on AWS.

日本語訳(Claude 3.5 Sonnet)

製造業者は、顧客や公的機関から、製品ベースの炭素排出量を正確にモデル化し、計算し、報告することへの要求が高まっています。信頼性の高い評価を行うには、社内のデータ管理能力と、サプライヤーとの効率的な高信頼情報交換が必要です。大規模な製造業者の場合、数千のサプライヤーや製品に対応する必要があるかもしれません。バリューチェーンにおける接続性、信頼性、情報交換がどのように統合されるか、製品ベースの炭素排出量のモデリングと計算の背後にあるメカニズム、そしてAWSの生成AIサービスを使用してこれらすべてをどのように加速できるかについて学びましょう。

登壇者

  • Jonas Buerkel:services on AWS. Senior Solutions Architect, Amazon Web Services EMEA SARL

セッション内容

はじめに

近年、グローバルサプライチェーンにおけるデータ共有の重要性が急速に高まっています。特に、サステナビリティへの取り組みや規制要件の厳格化により、企業は自社の事業活動だけでなく、サプライチェーン全体を通じた透明性の確保が求められています。

本記事では、AWSが提供する最新のソリューションを紹介しながら、これらの課題にどのように対応できるのかを詳しく解説します。

サプライチェーンデータ共有の現状と課題

増大する規制要件

欧州を中心に、サプライチェーンの透明性に関する規制が強化されています。例えば、デフォレステーション規制や欧州バッテリー規制では、製品のライフサイクル全体を通じた環境影響の把握と報告が求められています。

コロナ禍の影響

パンデミックや地政学的な混乱により、サプライチェーンの脆弱性が露呈しました。これにより、多くの企業がサプライチェーンのデジタル化と可視化に投資を加速させています。

主要な課題

  1. システム連携の複雑さ

    • 異なるシステム間の接続
    • レガシーシステムとの統合
    • セキュリティの確保
  2. データの標準化

    • 多様なフォーマットへの対応
    • 用語や定義の統一
    • データ品質の保証
  3. マルチティア対応

    • 複数階層のサプライヤーとの連携
    • データの集約と統合
    • 情報の正確性確保

AWSが提供するソリューション

1. AWS Supply Chain

AWS Supply Chainは、2022年のre:Inventで発表された比較的新しいサービスですが、サプライチェーンデータの管理に革新的なアプローチを提供しています。

AWS Supply Chatnについては以下のブログが非常に分かりやすく説明されてますので、ぜひこちらをご覧ください

https://dev.classmethod.jp/articles/aws-supply-chain-workshop/

主な特徴としては以下になります。

  • ビジネスユーザー向け設計
    • 技術的な知識がなくても利用可能
    • 直感的なインターフェース
    • 簡単なサプライヤー招待プロセス
  • 軽量なインスタンス
    • サプライヤー側の負担を最小限に
    • スケーラブルな構成
  • 実装のメリット
    • データリクエストの自動化
    • コラボレーションプロセスの効率化
    • サステナビリティデータの統合管理

2.データスペースアプローチ

Catena-Xに代表されるデータスペースは、自動車産業を中心に急速に普及しつつある新しいデータ共有の枠組みです。

catena

  • アーキテクチャ
    • Eclipse Data Space Connector (EDC)
      • 標準化されたコネクタ
      • コンテナベースの展開
      • AWS各種サービスとの統合
  • 特徴的な機能
    • カスケード型データリクエスト
      • 複数階層のサプライヤーへの同時アクセス
      • データの自動集約
      • 効率的な情報収集

** 3.データ管理とガバナンス**

Amazon Data Zoneを活用することで、組織全体のデータガバナンスを効率化できます。

datazone

主要機能

  • プロジェクト管理
    • チーム間のコラボレーション
    • アクセス制御
    • データカタログの構築
  • 分析統合
    • Amazon Athenaとの連携
    • SageMaker Studioとの統合
    • カスタム分析の実装

生成AI活用の可能性

最新の研究では、大規模言語モデルを活用することで、以下のような課題に対応できることが示されています。

bedriock

  • データギャップの補完
    • セマンティック検索による類似データの特定
    • 環境影響因子の自動マッピング
    • データ品質の予測
  • 自動化とスケーリング
    • データセットの自動要約
    • 技術用語とビジネス用語の変換
    • 異常値の検出

サプライチェーンデータ共有の実装アプローチ

重要なポイントとしては、一度に全てを実装しようとせずに、段階的に進めるということと、早期に価値を示せる部分から着手し、実際の使用状況に基づいて改善を重ねていくことが大切だと言っていました。

last

    1. 現状分析
    • 既存システムの評価
    • どのようなデータをどこから収集する必要があるか
    • どの規制要件に対応する必要があるか
    1. 小規模での検証
    • 特定の製品ラインや少数のサプライヤーで開始
    • AWS Supply Chainを使用した基本的なデータ収集の仕組み確立
    • データの品質検証プロセスの確認
  • 3.段階的な拡大
    • 成功事例をベースに他の製品やサプライヤーへ展開
    • データスペースなど、より高度な仕組みの検討
    • AIによる自動化の導入

まとめ

サプライチェーンのデータ共有は、単なる規制対応にとどまらず、ビジネス価値の創出につながる重要な取り組みです。AWSの提供する様々なソリューションを適切に組み合わせることで、効率的かつ効果的なデータ共有基盤を構築することができそうですね

特に、AWS Supply Chainについては、名前のみ知っているサービスでしたが、このように利用されているのかという話を聞くことができて、非常に参考になりました。

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